(令和5年3月22日:屋久島救助犬協会)3月11日に蒲生で開催した「救助犬に学ぶ 3・11」の報告

『屋久島救助犬協会』の木下さんから、3月11日に蒲生で開催した「救助犬に学ぶ 3・11」の報告を寄稿して頂きましたので、ホームページで紹介いたします。

 

☆(以下、木下さんより寄稿)☆

3月11日に蒲生で開催した「救助犬に学ぶ 3・11」の報告をさせていただきます。

この講演では、主に以下のことについて話しました。
1.東日本大震災での救助犬による捜索について。
2.屋久島での遭難者捜索・救助について。
3.救助犬の訓練方法について。
4.犬の歴史、犬の先祖オオカミについて。
5.東日本大震災による福島原発事故と今後の対策について。

外来種による自然環境破壊についても話しました。生態系は地域毎に在来の生物が多様性をもって調和しながら暮らしていくことが重要です。この地球上に住む全ての生物はお互いにつながっている大切な命です。そして、この地球を生命あふれる惑星にしているのは、遥か1億4960万km離れた宇宙で輝く太陽です。

【写真1】

左から祚是(ゾゼイ)、月(つき)、Geri(ゲリ)、美倶佐(ミグサー)で、この中で美倶佐だけが雄です。
Geriはまだ生後3か月に満たない仔犬ですが、この時期に様々な環境や多くの人に接することで仔犬は情緒豊かに育ちます。彼女はもうすぐフィンランドに向けて旅立つので、大きな環境変化によってトラウマにならないように、このような訓練を進めています。
祚是は「障害物通過」を、月は「捜索・救助」を、美倶佐は「ランナウェイ追跡」を実演しました。
ランナウェイ追跡は、ヘルパー(被災者役)が犬の注意を引きながら少し走ってから頭を下げてうずくまり、犬が追跡してきたらヘルパーは犬をよくほめてあげます。
これは救助犬の初期の訓練法ですが、熟練した救助犬であっても意欲を高めるためにときどき行います。

 

【写真2】

シーソーを渡る祚是(ゾゼイ)
足場が悪い場所を捜索することを想定して、救助犬はこのような訓練を積む必要があります。

 

【写真3】

トンネルを抜ける祚是(ゾゼイ)
狭くて暗い場所を捜索することを想定して、救助犬はこのような訓練を積む必要があります。

 

【写真4】

梯子を上る祚是(ゾゼイ)
梯子を上って捜索することを想定して、救助犬はこのような訓練を積む必要があります。

 

【写真5】

梯子を下りる祚是(ゾゼイ)
梯子を下りて捜索することを想定して、救助犬はこのような訓練を積む必要があります。

 

救助犬の育成・運営は、皆様からの寄附金と動物取扱業の収益で成り立っております。今回の催しでご寄附いただきました皆様に、この場をお借りしまして厚くお礼申し上げます。

☆(寄稿は以上)☆

 

木下さんは、鹿児島県いちき串木野市金山下にて、甲斐犬のブリーダーもされています。仔犬情報やしつけなどについては、屋久島救助犬協会のホームページもチェックしてみて下さい。

お問合せ先

〒896-0074
鹿児島県いちき串木野市金山下13944-1
屋久島救助犬協会
TEL:090-9580-7862
TEL:090-4342-0012
URL:https://tetec.jp/breed.htm